今回は、「ビジネス戦略」を考えるときに大切なことについてまとめてみます。
ただ単に「経営」するだけのときと、「戦略」を考えるときの違いについても一緒に考えてみます。
先に結論から述べると、戦略を考えるとき、一番重要なのはそのビジネスの「到達点」です。
「到達点」には、「当面の到達点(短・中期的到達点)」と、「最終的な到達点(長期的到達点)」の2つのパターンがあります。
Contents
中小企業がはじめて「ビジネス戦略」を考えるときのポイントは
「ビジネス戦略」は「到達点」を決めて、それに向けて「できること」を考えていくことが大切です。
「到達点」は、「精神」的なものを設定することもできますが、最終的には「利益」ということにつなげていくべきです。
「利益」を求めて営みを考えていくことは、
スポーツの「試合」に例えると、「勝つため」にできることを考えていくことに非常に似ています。
わかりやすく説明するために、「野球」を例にしてまとめてみます。
ビジネスを「野球」で例えると
「野球」で本当に必要なことは、「派手なホームラン」や、「奪った三振の数」ではありません。
「野球」で勝つには、相手より多く「点」を取ること。
そのためには、「進塁」することが、一番大事なのです。
一塁でも多く、「塁」を進めていくこと。
試合を観戦しているファンは華麗なヒットを期待しているかも知れませんが、「勝つ」ために試合をするのならば、そんな期待に応える必要はないと思います。
塁に出るためには、「四球」でも「バント」でも「ぼてぼての内野安打」でもなんでもいいのです。
そして、塁にでたら、ランナーを先の塁に意地でも進める。
これも、どんな方法でもOKです。
進塁のためなら、「盗塁」でも「デッドボール」でも、なんでもいい。
進められたらいい。
求められる「到達点」は、
いかに「相手チームよりも多く、本塁を踏む人を増やす」か。
これだけです。
ビジネスに直すなら
いかに「他店よりも多く、利益を出す」か。
どちらも御社(あなた)の「到達点」に向けた、アプローチを考えていくことが必要なのです。
「ビジネス」と「野球」に共通する「アプローチ」とは
「到達点」を目指すための道はゴマンとあります。
その道を選択するときに必要なこと。
まず第一には、あなたの「強み」と「弱み」を知っておくことです。
「強み」を生かしたアプローチをしなくては、思い通りに進みません。
「バント」が下手なのに、「バント」で塁を進める選択をしてはいけない、ということです。
「強み」とは何か、それを知ることがビジネスの上でも大切なことです。
「強み」はビジネスで言うなら「売り(セールスポイント)」です。
「売り」がないまま「品物」や「サービス」を売ることは、「ルイヴィトン」や「Apple」「ディズニーランド」のような、強固なブランドが確立するまでは、なかなか難しいことです。それでも、元々はそのような企業も「強み」を作り出し、それをPRしてきました。
あなたのビジネスを見つめ、まずは「強み」を武器に、消費者へのアプローチを目指すことです。
「会社理念」が「強み」をアピールする
企業には、「会社理念」というものがあります。
この「理念」を生み出すということは、一つの大きな柱を立てるようなもので、非常に重要です。
そして、その「理念」が独りよがりのものではないか、社会的ニーズにマッチしているか。
また、社会から見て「崇高」なものと感じられるものか、などが重要な要素になります。
「理念」というと難しいイメージがあるかも知れませんが、御社の「存在価値」を示すものです。
そしてその行く先は、広く人々に向けて「善良・崇高」なものでなくてはなりません。
「会社理念」の持つ力
「会社理念」はその力を、「顧客」と「社員」に向けます。
「会社理念」が生み出す力は
・「将来的」「長期的」な方向性を示す力
・「行動指針」となる力
・「ブランドイメージ」を作る力
・「アイデンティティ」を生み出す力
・「社会的な責任」を示す力
・「エシカル(倫理的)な価値観」を示す力
あれもこれもとなると、まとまりがなく、分散した理念になります。
シンプルで分かりやすく、かつ崇高な理念が求められます。
あなたがそのビジネスの「お客さん」だとしたら、何を求めるか。
まずは、そこから始まります。
そして、それを取り巻く「環境」や「社会」を見たときに、御社の「存在意義」が生み出されるでしょう。
強調したいのは、「どんな力」か。
そして最終的には、その会社の「生み出す力」が「時代にマッチ」していることが最大限に重要なこととなります。
「経営」と「戦略的経営」のちがいは
すでに「会社理念」が樹立している場合、これから先の経営の「戦略」を組み立てて行きます。
一言に「経営」と言っても、「戦略的経営」とは異なるものです。
「経営」は日々の業務の「安定」を目標とする場合が多く、一方「戦略的経営」の場合は長期的な「拡張」を目指します。
つまり、そのビジネスを長いスパンで見たときの「拡張」を目指すときの「作戦」を考えて実行することが「戦略的経営」だと言えます。
日常的経営では
・予算を決める
・人材の管理
・マーケティング
・プロダクト(製造)
・財務管理
つまり、人、物、金をプロモーションしていくことです。
戦略的経営とは
・ビジョンを持つ
・ミッションを明らかにする
・目標を設定する
・競合を知る
・市場を調査する
・新製品の開発
・事業買収
・財務的な戦略を考える など
企業の持つリソースを最大限に活用する
経営には、「戦略」が必要です。
「戦略」がないと、未来は先細りしてしまいます。
日々を回すことだけでなく、経営者は会社の未来へのビジョンを持ち、それを語ることが大切です。
「強み」と「戦略」を生かして「ビジネス」をモデリングする
あなたの「強み」がわかったら、さっそく「売り込んで」行きます。
でも、藪から棒に売っていくのではなく、「ターゲティング」していきます。
「ターゲット」設定があっていれば売れます。
誰に何をどんな風にセールスしていくかです。
誰に売るか
かつて マス・マーケティング(大衆への売り込み)が主流
現 在 セグメンテーション(市場細分化)してアプローチする
昔の訪問販売のように「誰が住んでいるかわからない家」にいきなり行って物を売る、とか
電話でキャッチセールスして「相手も見ずに」品物を売るなんてことは、成約効率が上がりにくい営業です。
さらに、成約効率が悪いからといって、ある年齢層の「名簿リスト」のようなものが出回って、そこの家にアプローチしたりもしていました。
しかし、電話営業で「成果」が生まれるとしたら、その営業マンとある程度の人間関係がある場合です。
見ず知らずの人からの電話に対して「承諾」するような人は、多くはありません。
家電製品やスーパーマーケット、レストランのようなお店なら、マス・マーケティングが主流ですが、それでも店内ではターゲティングを考えたレイアウトやディスプレイがなされています。
「お子様ランチ」の食品サンプルをディスプレイケースの上段に置くようなことはしないはずです。
子どもの目線で見えるような場所に置きます。
マス・マーケティングの中でもターゲティング設定をしてます。
プロモーションするときには、必ず「セグメンテーション」してからターゲットを決めます。
性別や年代、職業や収入によって人のパーソナリティは随分変わってきます。
具体的にセグメンテーションするほど、「見込み度」の濃い層にアプローチできます。
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マス・マーケティングでは「顧客の平均像」を定めますが、実際、現代の日本社会のように多様化してくると、平均をとることはほぼ不可能です。
必ず「ターゲティング」していくこと。
そして、その時にも「期待値」を意識した方がより「利益率」が高まります。
ターゲティングするときの「期待値」とは
ターゲットに継続的にアプローチするかどうか、これを見極めるために「期待値」を考えます。
「期待値」とは「見込み客の成約後の利益率」です。
「期待値」を金額に直します。
見込み客の「期待値」とは
Aさん
1万円買うかも ✕ 購入確率は80% →期待値8千円
Bさん
8万円買うかも ✕ 購入確率は30% →期待値2万4千円
シンプルに「期待値」が高いのはBさんです。
だから、Bさんへのセールスを継続した方がいい、と考えます。
でも、もしもAさんが同じものを買う人を「他に2人」連れてきてくれるなら、「購入確率」から考えて即売できる「Aさん」に優先的にアプローチします。
また、Aさんは「これちょーだい」「はいどーぞ」ですぐに売れる。Bさんは、成約までに時間がかかる。Bさんの時間があれば、Aさんレベルのお客さん3人に販売できる、この場合にもAさんへのアプローチが優先となるでしょう。
ターゲティングがはまると、品物が売れ出します。
その時は「期待値」を考える所までしていきます。
「ビジネス戦略」を考える時にバツグンの必読書籍
ビジネスを考え直すとき、根本的に見つめ直すときにおすすめの良書です。
ぼくは、時間を置いて、何度も読み直しています。
中小企業が「ビジネス戦略」を考えるときのポイントは まとめ
「ビジネスとはクールでかっこいいもの」でありたいところですが、ぼくの感覚では「非常に泥臭く、どろどろしたもの」です。
ビジネスは失敗もするので、粘り強く何度も立ち上がっていくことが求められます。
どこまで耐えられるかを、試されているような気さえします。
その失敗しているときに限って、日常的なしょうもないアンラッキーなことが併発したりします。
(たとえば、「自転車がパンクしたり」「急いでるのにATMが異常に込んでいたり」「家電品が急に壊れたり」「洗濯物が雨に濡れた」とか)
ときに「この世は我を見放したのか」と思うようなこともあります。
しかし、ビジネスはリーダーの「強い信念」で大きく変革することがあるのも事実。
今は小さな「価値」だと思われていても、いずれ大きな「価値創造」を実現する場合があります。
そこが「ビジネス」の本当のおもしろさ。
「生活のため」を超えて、すばらしい「自己実現」となる日が必ず来る。
ほとんどのリーダーは「実現」していても、いまだ「実現」と思うことなく進んでいますが。
10年後20年後を生み出す最高のビジョンを共に創りましょう。
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